コンテンツにスキップ

CSIRT・管理者目線での使い方#

ここでは、組織全体で脆弱性管理をする CSIRT(Computer Security Incident Response Team)の視点から、SSVCを利用した運用フローを説明していきます。

運用者目線の日々の運用フロー

CSIRTでの運用手順#

  1. 全社的なリスク確認

    CSIRT担当者は、全社横断で ImmediateOut-of-Cycle と判断された脆弱性を確認します。例えば、放置状態のタスクや対応期限切れのタスクをフィルタして、担当者に対応を促します。

  2. タスクの分類と自動設定

    FutureVulsでは、SSVCに基づき以下の項目を自動設定できます: - ステータス(例:未対応) - 優先度(例:ImmediateはHigh) - 対応期限

  3. 効率的なグループ管理

多数のシステムが存在する場合、FutureVulsのグループセット機能を利用し、すべてのシステムを「allグループセット」にまとめることで、全社の脆弱性を1画面で一括管理できます。

具体的な操作例#

  • 新規に検知された脆弱性の確認

    「allグループセット > 脆弱性」の「初回検知日時列」を使用して、新規検知されたImmediate脆弱性を抽出できます。

    ssvc_filter

  • 状況が変化した脆弱性の確認

    「SSVC最新更新日時列」を使用して、状況が変化してImmediateとなった脆弱性を確認可能です。

  • トピック機能の活用

    トピック機能を使えば、脆弱性ごとにコメントを登録し、メール通知を送信可能です。これにより、CSIRTは注意喚起を簡単に行えます。

    topic_alert

タスク管理と催促#

  • 未対応タスクのフィルタリング

    「未対応のまま期限が超過したタスク」や「対応予定日が未設定のタスク」をフィルタして抽出可能です。

    filter_tasknew

  • 一括通知

    複数のタスクを選択し、一括で担当者に通知できます。

    image.png

CSIRT運用効率の向上#

従来、CSIRTではリアルなリスクに基づいたトリアージが難しく、リソースやコストの面で課題がありました。 FutureVulsのSSVC機能を活用することで、こうした課題を解決し、脆弱性管理業務を大幅に効率化できます。

EPSSとの組み合わせでSSVCを補完#

FutureVuls の新機能:今後悪用される可能性が高い脆弱性をEPSSでフィルタ可能に

EPSS(Exploit Prediction Scoring System) は、「今後30日以内に脆弱性が悪用される可能性」を数値化する仕組みです。FutureVulsは EPSS データを取り込み、SSVCと組み合わせることで以下のような活用が可能です:

  1. Immediateのさらなる優先順位付け Immediateに分類された脆弱性の中でも、EPSS スコアが高いものを優先的に対応します。
  2. SSVCの判断を補完
    • ScheduledやDeferに分類されたタスクの中で、EPSS スコアが高いものを対応対象とする。

FutureVuls の EPSS 機能についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。